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大学のリストラがはじまるようだ

Part1:大学だけが人生でない
Part2:大学のリストラがはじまるようだ
Part3:高等教育者は、悪いリストラ に立ち向かえるのか?
Part4:大学全入時代とポストLLM時代の「知性」


どうもSNSが、Fラン大学を潰せ vs 潰さないで騒がしいなと思ったら、こんな記事が出ていたらしい。
私立大学250校削減案、財務省が2040年目標…文科相「機械的判断ではなく分野や地域バランスが重要」


実は、前の記事で書いていた私がやめた大学ですが、入学当時は偏差値は不明(我ながら呑気な高校生でした)で、後から50程度と知ったのですが、改めてみたら偏差値が40台になっており、やめた大学とはいえランクが下がったことに若干ショックを覚えています。


定員割れが50%


記事によると、2025年で、私立大学の半数が定員割れを起こしているとのことで、大学の削減やむなしといったところかと思います。
2040年で250校というとざっくり言ってこの30年間で増やした数を減らすということのようです。
つまり、この30年間で行ってきた大学数を増やすという政策が効果がなかったといっても過言ではないでしょう。
こういうと、反論がきそうなので一つ指摘しておきますと、仮に大学数を増す、つまり高等教育の機会を増やした結果、本来なら日本人の知識なり教養が増えて然るべきだと思われるが、そういう成果の話はあまり聞いていなく、「Fラン大学が小学校の教科をやる必要性」とか「地域に必要な人材を」とかを強調する話が聞こえてきます。


この30年の大学数の増加と日本人の知力の変遷


さて、この30年で大学の数が増え、大学への進学率も向上しましたが日本人の教養というのは伸びたのでしょうか?記事では、
『「四則演算から始める。少し背伸びして微分などの理解」「(英語の)文型の基本とbe動詞の整理」などを挙げた。「義務教育で学ぶ内容の授業が行われている大学もある。助成金の支出に見合った教育の質が確保されているか疑問だ」』
と言ったように、是非はともかく、必ずしも大学で教える必要がないことがやり玉に挙がっています。


別の例として、1つ数字をあげると、日本人のIQは世界で1,2を争うらしく、2025年の調査で大体110前後(105~112)とのことです。昔の日本人のIQは、この記事だと2006年で105、この記事は2004年のもので115とあります。つまりここ20年間日本人のIQは変わっていないということになります。
大学教育とIQを一緒にするなと言われそうですが、さらに別の例をだすと還暦近い人なら80年代当時、『日本人はアメリカ人より頭がよい』という認識があったかと思うが、今はそういう話もあまり聞かなくなりました。


大学等中退者の就労と意識に関する研究によると、偏差値が39の大学の退学率は17.2%、40-44でも16.9%と高い。一方、偏差値50では、6.8%でそれ以上だと中退率が下がるということを考慮すると、入りやすい大学と学生のミスマッチが起こっていることを示唆している。17%というのは無視できない数字であり学生からみたら偏差値が低い大学はリスクが高いともいえる。


いずれにしても、大学の数が増えたことで日本人全体の知的水準や教養が目に見えて底上げされた、という実感はあまりありません。


大学増加が就職に貢献したか?


ちなみに、日本人のIQは世界トップクラスなのにここ30年経済成長していないというのはパラドックスだと思います。ここ30年リストラの現場を見てきましたが、必ずしも「能力が無いからリストラされる」というわけではなかったのである意味同情する余地があり残念な時代でした。


別の例をみると、90年代から、「就職氷河期」と言われて大学生の新卒採用が困難になりました。この原因ですが一般論として「バブル崩壊」という認識があったかと思いますが、「企業の求人数は増えていないのに、新卒の学生の数が増えたので溢れる学生が出てきた」ということも言えるかと思います。これは結局、学歴フィルターという言葉が出てきたことでも分かるとおり、増えた大学がそれほど魅力的ではなかったともいえるのではないでしょうか?


反論はあるでしょうが、大学関係者の方は、このあたりのことをもう少し誠実かつ真摯に受け止めた方がよいかと思います。特に学生に数百万の学費を払わせる価値があるのか?今一度自身に問いかけて見てはいかがでしょうか?


攻撃ばかりではなんなので、1つ大学側の擁護ではないですが、成果の可能性として、「就職氷河期の人材の質の良さ」があるかと思います。非正規労働が増えているにも関わらず少なくともこの30年間は日本は「安全で安心な国」でした。例えば、JR東日本の新幹線のトラブルが2024年9月と2025年3月に続けて起きていますが、それ以前は新幹線がトラブルというのは考えられませんでした。


通訳案内士として外国人に日本を紹介するときに「日本の鉄道技術は世界一で安全かつ正確です」と言っていたのですが、最近はそういう説明も憚られるようになりました。
これについては、「人材の質が落ちているのではないか?」という話もありますが、ようは労働者の絶対数が減ったということで、逆に失われた30年の中でも日本人の技術力の高さを物語っていたということが言えるかと思います。


そして大学の番になった


私がリストラという言葉を初めて聞いたのは90年代後半だったかと思います。衝撃的だったのは、当時、近所のファミレスに中高年の男性がウェイターとして働いていたことで、不景気を実感しました。
その後、ITエンジニアということもあり、ある意味リストラの片棒を担ぐ立場でもあり、リストラの現場をしばしば目撃しました。私自身がリストラ(お役御免)となったこともあります。
様々な業種、シャッター商店街やら、銀行や証券会社の破綻からはじまり、自動車、デパート、航空会社、電器産業と様々な業種にリストラの嵐が吹き荒れたかと思います。

そういうものを見てきた身としては、「あー今大学なんだー」というのが実感です。


リストラされそうな大学関係者の皆様は、いくら「大学は必要なんだ!」、「地域に不可欠だ!」と叫んでみても、それは今までも多くの人が叫んでいたことで、ある意味リストラされる側のテンプレでしかないでしょう。
2040年ということは後14年間ということですが、削減はそれ以前から進むでしょうから、お早めの準備をお勧めします。


Part1:大学だけが人生でない
Part2:大学のリストラがはじまるようだ
Part3:高等教育者は、悪いリストラ に立ち向かえるのか?
Part4:大学全入時代とポストLLM時代の「知性」

2026-05-05 | コメント:0件

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