Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了するとのことです。あと2か月を切りましたが、実際にはこの日が最後のWindowsアップデートということで、『この日以降しばらくは使えるのでは?』といつも思わなくはないが、手許のマシンは全て他のOSをインストールし、Windows10を載せているマシンはなくなりました。最後のマシンは、Core i7-980XのマシンをCPUを990XにアップグレードしたついでにOSもWindows11にアップデートしました。
ということで来るべきWindows10のサポート終了に向けての対応をまとめてみました。以下、お勧め順になります。
(1) ESUを使う(泣きの1年延長)
マイクロソフト社は、Windows 10 のESU(拡張セキュリティアップデート)を低価格または条件を満たせば無料で提供するとしています。これにより1年間は、Widnows10を利用できます。
ESUは従来のOSでも提供されていましたが、法人向けと記憶していますが、Windows10に関してはコンユ―マーにも大々的に提供されます。 ちなみに無料でESUを使う方法についてはここが詳しいです。
当初のアナウンスではESUの無料での利用(Microsoft Rewards、1000ポイントを使用)は、個人ユースのみとありまして、私の場合はプロユースだったのでこれはスキップしました。
(2) Windows11を使う
従来の慣例(発売日から10年)からいうと、Windows11は、2031年頃までは使えると予想できるので、Windows11を試す方法もありえます。
ただし、非対応PCの場合は、サポート外となります。つまりトラブルが起こってもマイクロソフトは助けてくれないことになります。
Windows 11の対応PCは概ね、TPM2.0、セキュアブートをサポートし、第8世代 Core i以降(インテル)、第2世代Ryzen以降(AMD)のCPUが対象となります。インストール時にこれらの条件のチェックが入ります(クリーンインストール時はCPUの要件はチェックされない)が様々な方法でチェックを回避できます。
2025年8月時点では一番簡単な方法は、Rufusというツールを使って、Windows11のISOファイルからUSBメディアを作るとこれらのチェックを回避したインストールメディアを作ることができます。
これでも残念ながら古いCPU、Core 2 DuoやCore 2 Quadやそれより古いCPUにはWindows11をインストールすることはできません。
Windows 11 の要件については、色々ニュースもあったのですが(https://youtu.be/rg0ol-7RpvA、https://youtu.be/0fe0xRgVgWg)、ややこしいのは、上記の条件が回避可能というところで、『本当のところはなんやねん』と気になるかと思います。
これも推測の域ということになりますが、Windows Server 2025 のシステム要件、がヒントになります。Windows Server 2025は、Windows 11 24H2と同じビルド番号(26100)を持っており要するに、Windows 11 24H2の『本当のところの要件』は、Windows Server 2025と同じということができます。これによると、セキュアブートもTPM2.0 も必要なくて、CPUの要件はインテルでは初代Core iからということになります。
もっとも、現実的には上手くインストールすることができない非対応のマシンがあるので、そういう場合は、諦めるしかないです。
現在分かっているトラブルと対応方法ですが、古いRealtekのネットワーク(オンボードのもの)でケーブルをつないだ状態で、Windows11をインストールするとBSOD(ブルースクリーン)となり再起動を繰り返すことになります。回避方法の一例は他のネットワークカードやUSBのイーサネットアダプターにケーブルをつないでWindows11をインストールしBSODを回避することが挙げられます。その他、この動画が役に立つかもしれません。
その他、こういうトラブルも報告があります。こちらはRealtekのサウンドになります。
非対応マシンにWindows11をインストールするとパフォーマンスが下がるとかいう話がありますが、私が触った感じではそういうことはありません。
(3) ChromeOS (flex) に移行する
もし、使っているマシンがノートPCで、ほぼブラウザとGmailしかしないということであれば、ChromeOS(flex)に乗り換えることもありです。
実際に非力なマシンでも、Windows10以上にChromeOS (flex)は軽快に動作します。さらに、DebianをChromeOS上で使えるので、プログラミングも可能です。
以下の欠点はあるのですが、私は、持ち運び用のノートPC(NEC PC-VKT12H)に、ChromeOS flexをインストールして半年ほど使っています。私の場合は、リモートデスクトップクライアントを入れて、遠隔でメインマシンにつないで使用しています。
ChromeOSの欠点としては、割と動かないマシンがある、例えば、手許のCore i9-10980XEでは起動しませんでした。
他にはUSBメモリの読込に難があるようで、Chrome OS flexのノートPCに、マイクロSDを挿して数百のデジカメの写真データをコピーしようとしてハングアップしました。
さらにいうと互換性については自己責任で、ChromeOSをインストールするということは、Windows10を使わないということですのでデータについては別途バックアップをとる必要があります。またお使いのアプリの代替のものがChromeOS上にあるか調べる必要があります。これについてはかなり敷居が高くなりますので覚悟が必要となります。
(4) Linuxに移行する
常にWindowsのオルタナティブとして君臨しているLinuxですが、同時にオープンソースの世界(≒カオス)ということで初心者にはキツイものがあるかと思います。しかしながら最近では人気のディストリビューションが出てきて、そろそろ初心者にもやさしいものが出てきたのではないか?と思います。
ちなみにディストリビューションという単語がわからなない場合、Linuxに移行するのは厳しいかと思いますので敢えて説明はしません。
お勧めというか私が使っているディストリビューションは、UbuntuとQ4OSになります。が、ディストロウォッチのここや、ここをみてお好きなディストリビューションを探すのもよいかと思います。
Linuxの欠点としては、なんやかんやでパフォーマンスが悪い。よく古いマシンにLinuxを入れてという話がありましたが、今のLinuxは十分に重く残念ながらWindowsの代替とはなりません。加えて、自力でサポートをしなければならない。Windows11を非対応PCにインストールする以上にLinuxのインストール&セットアップは難しいかと思います。さらにOSのインストール後にChromeをインストールするにはどうするか?とか、については一筋縄ではいかないです。もっとも、ITのプロを目指す方は是非試してみた方がよいとも言えます。
さらにいうとこちらについても互換性については自己責任で、Linuxをインストールするということは、Windows10を使わないということですのでデータについては別途バックアップをとる必要があります。またお使いのアプリの代替のものがお使いのディストリビューション上にあるか調べる必要があります。もっとも多くの場合、代替のアプリを見つけることができるかと思います。
(5) 番外編(LTSC、Windows Server)
長期サポートバージョンということで法人向けには、Windows 10 LTSCというものがあります。これは一般の方は入手しずらいかと思いますが、2027年1月までサポートされます。
その他、Windows Serverの場合、もう少し期限が延長されます。各バージョンのWindows Serverのサポート期限は、
Windows Server 2016 2027年1月
Windows Server 2019 2029年1月
Windows Server 2022 2031年10月
Windows Server 2025 2034年10月
となっています。このうち、2016、2019、2022がWindows10を元にしており、2025がWindows 11を元にしています。
業務用のサーバーになりますが、私の手元には、Windows Server 2019と2025があります。2025の方には、Broadwell(第5世代相当)のXEON E5 2696 V4で運用しています。
これらはパッケージが入手できるかと思います(2025は今のところ見当たらないですが・・・)。が、2019は18万円ほどで、2025はついかのコアライセンスもあり30万円を超えました。(最近円安もあってかサーバーの値段が上がっています)。