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なぜ日本のITが弱いのか?(もう一つの理由 Part1)

- ITに関わる日本人は英語が残念なことが多い -


老兵は死なず、AIと踊る


ITの権威も英語は弱いか?


 変数名は「AIにレビューさせろ」Part1で、「日本人の英語力は、ばらつきがあり変数名の命名に英語を使うときは危険度が増します。」と婉曲的に書きましたが、残念ながら少なくともITに関わる日本人の英語力はやはり残念なことが多いです。
これは、私自身の英語力も以前は残念だったといえますし、今は「残念でない」だけで、上手いか?と言われたら「人よりは」と謙遜してしまいます(一応プロなので)。
実は、プログラマになりたい人向けに、「基本情報技術者試験の科目B」をお勧めしたのですが、その問題文に「残念な英語」が混ざっており発見してしまいました。
令和5年度、基本情報技術者試験 科目Bの問1


論理型: divideFlag


になります。この変数は回答に関わっており、あまりいい加減にしてほしくないのですが、何が問題かというと命名はこの際置いておいて、値(true/false)の持たせ方にあります。


if (divideFlag が true と等しい)
  pnListの末尾 に iの値 を追加する
endif

とありますが、divideFlagを素直に読むと「割算フラグ」ということで、値がtrueの時はどういう意味かが曖昧になります。
コード上では「true = 割り切れていない」という意味ですが、多くの人は「true = 割り切れた」と受け取ってしまうでしょう。つまり誤解を与える使い方になっています。
 ということでAIに掛けてみました。各AIの実行結果は以下のとおりですが、全AIが『意味があいまいになる。「割り切れた=trueと解釈しがち」』としています。


ChatGPTの結果
Geminiの結果
Copilotの結果
Grokの結果
ちなみに、ChatGPT,Gemini,Copilotは、「命名が良くない」とも指摘しています。
ChatGPTは下記のとおり1回鍛えたのでより突っ込んだ内容となっていますが、いずれにしても、divideFlagはダメということになります。


私自身は、『i ÷ j の余り が 0 と等しい』の条件の部分を無意識に『i ÷ j の余り が 0 と等しくない』が正解と考えてしまい、「答えが無いやん!」としばらく混乱しました。


日本のITエンジニアの英語力


 普通のブログ記事なら「IPAさんやってしまいましたね!」と言って終わりでしょうが、いくら何でも「試験問題」ということでそれなりに注意して作成はしているでしょう。つまりこのあたりが我々ITエンジニアの英語力の限界と考えた方がよいです。つまり、「AIにレビューさせろ」Part1の正しさをIPAさんが身をもって証明していたとも言えます。
 ということで私は、日本語でプログラムを組めるようにしたいと改めて思いましたので、ADPは日本語で名称を記述できるようにしたいです。
 「変数名を日本語で・・・」を読んだ硬派なITエンジニアは「変数名は英語だ!」と主張するかもしれません。そんなあなたにはTOEICや英検の受験をお勧めします。おそらく適切な英語名の命名に必要な英語力は、TOEICで730点、英検準1級以上かと思います。100歩譲って、TOEICの平均点560(英検2級程度)であれば、なんとか命名が出来るかもしれません(私の主観では足りないかと思いますが)。もし受験していない人は受験することをお勧めします。おそらくショックな点数(例えば300点)とかになるかもしれませんが、普通のITエンジニアの英語力はそんなものです。


やはりAIレビューが必要


 この問題は令和5年(3年前)になりますが、今ならコード全体をChatGPTに掛けられます。下記のとおり、divideFlagについてダメ出ししてもらえるので、今後は試験問題をAIに掛けたいです。ただしローカルAIでレビューしないと思わぬところで問題が漏洩する可能性があります。
ちなみに、コードにある i,jのような1文字変数は『ダメ』という記事も見かけますが、「AIにレビューさせろ」Part0(初心者の方へ)で指摘しているとおり現実としてよく使います。また、ChatGPTはダメ出ししていません。つまり、1文字変数は普通に使うと考えた方がよいでしょう。
さらに、divideFlagのように混乱を助長するような命名を行うのであれば、むしろ f のような1文字の名称の方がましだと思いますが、それはまた別の話ということで


老兵は死なず、AIと踊る

2026-01-13 | コメント:0件

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