[ADP開発日誌-公開1周年記念特集 Part2] ADPの次の1年の目標

ADPの1周年記念特集のPart2です。プロジェクトを公開して1年が経ち少しは慣れてきましたので、次の1年間の目標でも立ててみます。

Ver 0.9 ベータ版のリリース

 現在は開発版(アルファ版)ということでリリースを重ねていますが、次の1年ではベータ版のリリースにまで行えればよいかと思っております。
まぁ、ゆる~い目標かもしれませんが、プロジェクト開始当初はゴールがみえていませんでしたので見えただけでもよろしいかと思います。
もっとも実装する機能が機能だけにかなりの大改造になるかと思いますので、実はゆるくはないかもしれません。
いずれにしても次の1年は開発に専念したいと思ってます。

Ver1.0に向けての機能の実装

 ADPのロードマップには以下のようにVer1.0に向けての機能を掲げています。
・マルチスレッド(マルチコア)対応
・ADPサーバー
・C言語インタフェース
・リソースの開放機能
ベータ版では機能的にはVer1.0相当の機能を実装します。つまり上記の機能は次の1年で実装しようとしています。
 このうちマルチスレッド(マルチコア)対応が一つの山場でして、現在マルチスレッドの機能の一部を実装しています。
ADPではマルチスレッドに関する4つの機能を実装する予定です。2つはProlog由来の述語評価に関する並列処理(AND並列/OR並列)で、残りの2つがオリジナルということになりますが、そのうちの1つは目下開発作業をしているパイプライン処理になります(LL PlanetsのLTで発表するネタの一つです)。もう一つは組み込み述語・C言語インタフェースに関わる部分になります。
次の山場がリソースの開放機能(コンテクスト)になります。現在DBのコネクションの管理やファイルのクローズ管理ですが曖昧に実装しています。この辺りについてもう少し洗練された機能を追加しようと考えております。この機能ですがイメージだけで具体的な実装方法や文法も明確ではないので、かなりの検討・試行錯誤が入るのでそれはそれで難産が予想されます。
次のADPサーバーやC言語インタフェースは、技術的には難しいものではないのですが、マルチスレッド機能やリソースの開放機能が実装されないとこの辺りの機能が実装できないので後回しとなっています。

マニュアル

 英語版マニュアルが欲しいところです。もっともこちらは協力者を募ってやろうかと思っています。ただ、このような小プロジェクトに協力者は来てもらえそうにないので英語の勉強がてら自分で書いてみようかとも思っています。
英語版のマニュアルの必要性に関してですが、私もこの業界が長いので良く分かっているのですが、日本でプログラミング言語を流行らそうと思ったら、先ずは海外で流行らす必要があります。日本人は自国の技術より海外(主に欧米)からの技術を取り入れようとする傾向があります。実は私もそういう傾向があったりしますので、『日本人は~』と自国の否定をする気はさらさらありませんが、まぁこの特性は頭に入れないと痛い目にあうかと思います。
IT業界に関していうと日本が流行の最先端にならない(なれない)理由の1つにこのマインドの弱さにあるかと思います。例えば今でしたら、AndoroidやiPad,iPhoneが流行っていますが、これらはどちらも海外からのものです。一方で日本の携帯は良く出来ていると思いますが、それを『ガラケー』と言って切り捨ててしまうところもどうかと思いますし、なぜ海外ではやらせないのか? 流行らなかったのか? とも思わなくもないのですが、まぁ浮かばれないのは一生懸命開発した技術者でしょうか。
技術者自体は優秀な人がそろっているのになぜトヨタみたいな世界に通用する企業(技術を発信できる企業)が出ないのか改めて考えると不思議に思います。
話が脱線しましたが、日本語版のマニュアルの完成と共に英語版に着手できればと思います。

その他

 最初の1年は広報活動も色々しましたが、少し状況が分かりましたので、次の1年は開発に専念し特に広報活動はやめようかと思っています。もっとも今まで出来たつながりはそのまま維持していこうとも思っております。

続いては、公開1周年記念特集記事として『プログラミング言語の制御構造のいろいろ(1)』を書いてみます。
2011-07-29 | コメント:0件

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